最近「シックハウス症候群」という言葉をよく耳にしますが、いわゆるアレルギーのひとつで、化学物質過敏症もそのひとつです。生活環境中に存在する様々な微量の化学物質に反応して、体調が悪化する疾患を化学物質過敏症といいます。「発症原因」では室内空気汚染によるもの、すなわち「シックハウス」が過半数を占めます。新築やリフォームで使用される建材やクロスから揮発するホルムアルデヒド等の揮発性有機化学物質、シロアリ駆除や防虫畳に使用される農薬類、トイレ芳香剤や防虫剤に使用されるパラジクロロベンゼンなどが汚染物質です。これらの有害化学物質は長年に渡り、私達の健康障害をおこします。とくに敏感なアレルギー疾患の人や、子供たち、病人、高齢者への影響が心配されています。そして近年、このようなアレルギーで悩んでいらっしゃる方がとても増えてきています。近藤工芸では、出来るだけこのようなアレルギーでお悩みの方にも安心できる家具や注文建築を心がけております。対策として、内装材に使用する建材はホルムアルデヒドの発散量のもっとも少ない等級(F☆☆☆☆ 5μg/m3h以下)、もしくは無垢材を使用する、珪藻土のような塗り壁(ある程度の吸着効果があるといわれています)、オスモやリボス・プラネットオイルといった有機溶剤を含まない自然系塗料を使用すること等ですが、あくまでもF☆☆☆☆等の法律上の基準をクリアーするだけではなく、それ以上の独自の安全基準とお客様お一人お一人に合わせた基準を持つように心がけています。化学物質過敏症などで、何に対して過敏に反応が出るのかわからない場合など難しい問題はありますが、人にも環境にも優しく、作りにもこだわった家具や家作りをして行きたいと思います。
萩森