木目の魅力


一枚板の魅力は、端の自然のままの形の耳と木目ですよね。
とりわけ木目(杢目)に名前を付け、素材自体を美術品の様に扱うのは日本だけかもしれません。笹杢(ササモク)、山杢(ヤマモク)、玉杢(タマモク)、縮杢(チヂミモク)、虎斑(トラフ)、縞杢(シマモク)、孔雀杢(クジャクモク)など。これはまぎれもなく日本の文化だと思います。私のお気に入りの木目は杉の根杢(ネモク)です。杉の木目というと、定規で線を引いたような真直ぐな木目をイメージしますが、杉の根杢はまるでケヤキやエンジュに似た木目を持っています。油分を多く含み、樹質も堅く、部分的に見ると杉とはとても思えません。この木目は長い時間眺めていても飽きがないんですよね。空の雲や水面の波紋を見ているような感覚と近いものがあると思います。これがものに自然を感じるということなのかもしれません。お店には他にもいろいろな木目の一枚板がたくさんあります。もしかしたら、まだ名付けられていない木目があるかもしれません。そんな木目を探しつつ、新しく名付けてみるというのも一つの楽しみ方かもしれませんね。

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