家具の塗装方法の種類③


③漆(うるし)仕上げ

漆塗りと言っても色々な技法がありますが、木の質感や木目を活かす漆塗りの方法に「拭き漆仕上げ」があります。
着色顔料などを入れない純粋な漆を木に浸み込ませ、余分な漆を拭き取って乾燥させる。
それを4~10回一定の肉厚や艶が出るまで繰り返します。
オイル仕上げと似ていますが、漆を均一に塗り拭き取る作業は、湿度・温度などの気候環境を見極めて作業する熟練の勘や経験が必要なため、漆職人による塗装となります。
木地の仕上げや塗りに時間と手間がかかる高価な塗装方法ですが、拭き漆で仕上がった家具の質感や貴賓は他の家具に無いものがあり、日本の大切な文化と言えます。
近年はキズが目立ちやすい上に、修理をする職人さんの減少により、工芸品や鑑賞用の作品としてはありますが、生活家具としてのものは少なくなりました。

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